九州の沢

傾山 ベニガラ谷右俣

九州屈指の名渓。

滝、ナメ、ゴルジュと変化に富んだ渓相は遡行者を飽きさせない。

傾川 ベニガラ谷右俣 遡行記録

2019/5/25-26 1泊2日 晴れ/曇り

メンバー:シュカ、他1名

遡行グレード:2級上

九州屈指の名渓と名高いベニガラ谷へ。
山頂付近に抜ける左俣も魅力的だが、登れる滝が多い右俣に行くことにする。

御泊から払鳥屋(西山登山口)方面に伸びる林道途中の駐車スペースから出発。
林道を少し下り、ログハウス脇の道から入渓する。

少し歩くと巨大な堰堤が出てくるので、巻いて沢に復帰。 ここから本格的に遡行開始。

前半は1時間ほどの河原歩き。水が澄んでいて綺麗。

1時間ほどで下部ゴルジュが始まる。

長い瀞。濡れたくないので左縁の乾いた部分をトラバースしていく。

中々よい渓相。

次の滝は登れそうに見えず、左岸巻き。

巻き途中。トラロープが設置してあった。

次は大きな淵を持つ滝。

泳ぎたくないので左縁をシビアなトラバースで越え、対岸にジャンプで渡渉。
対岸落ち口付近の釣り師用の残置ロープを使い、落ち口へ。

下部ゴルジュ出口の滝。ここも泳ぎたくないなぁ…。

ここは右岸を少し登り、残置ロープを利用してトラバース。

ゴルジュを抜けると一旦沢は開ける。

いよいよ泳がざるを得ない箇所が出て来る。

プチゴルジュ帯が続く。難所となる場所は特に無い。

ベニガラ谷で一番綺麗だった淵。魚がたくさんいた。

プチゴルジュ帯を越えるとナメ地帯に変化する。

100m以上のナメロード。

素晴らしい景観!

 
赤茶色の岩が特徴的だった。これが沢名の由来なのだろうか?

ナメロードを過ぎると堰堤が出てくる。

10m滝は右岸巻き。

巻き終えて沢に戻ると集落跡に到着。 こんな山深い所に人が住んでいたとは…。

集落跡を越えると本日の後半戦。

美しい渓相の中にナメ滝が連続する。


両壁が立ってくるとハイライトの2段20m滝に到着。直登はかなり厳しそう。
左岸から巻いていく。

左岸を登り、尾根を乗っ越すとすんなり沢に復帰出来た。


支流の15m滝。 2段20m滝を下から見るとこの滝が3段目の滝みたいに見える。

美しいナメと釜が連続する。

 癒される。

難しそうな所は簡単に巻けるが、積極的に水線突破で越えていく。

860m二俣。水量比1:2くらいで右俣の方が多かった。

二俣辺りはテンバ適地になっている。少し早いが本日はここで行動終了。

翌朝。支度をしてスタート。


右俣を進むとすぐに大きな滝が出てくる。


15m滝。左岸から巻く。


左岸を小さく巻くと良い感じの弱点がある。

少しスリリングだが、岩はしっかりしていて意外と快適に登れた。

クライムダウンで落ち口へ。

沢に復帰するとナメ滝が連続する。

沢は一気に高度を上げていく。

巻き気味に登る。


とにかく滝が連続して面白い。

朝からシャワークライミング。つめたい!

堰堤状の滝は右から巻き気味に登る。

3段12m滝。

10mの涸れ滝。ここで水が涸れる。

岩の間から水が噴き出している!美味しい水だった。

沢型に沿ってガレ場を詰めて行く。

藪が無く登りやすい。順調に高度を上げて行くと藪漕ぎ無しで登山道に到着。
下山方向とは真逆だが、傾山をピークハントしに行く。

踏み跡が錯綜した登山道を登ること数10分。

山頂に到着。日曜日なのに登山者が誰もいない。

 不思議に思いながら西山登山口に下山。

登山口に到着すると何やら橋を作っている…。そして通行止めの看板。
登山者がいなかったのは、そういう事だったのか!
工事現場を回避して林道経由で駐車スペースに戻った。

コースタイム

1日目 駐車スペース8:20―下部ゴルジュ9:00―集落跡11:50―2段20m滝12:40―二俣14:00 2日目 起床5:30―出発6:30―登山道9:30―傾山9:50―登山口12:30―駐車スペース13:30

装備

フェルトソール靴、50mロープ(未使用)、カム(未使用)