東北の沢

森吉山 小又峡

東北最後の秘境、原始の姿を残す峡谷。

美しい緑の回廊が続く日本屈指の名渓を遡る!

小又川 小又峡 遡行記録

2022/7/30 日帰り 晴れ

メンバー:ケーシ、シュカ、他1名

遡行グレード:???

東北遠征2日目は本命の小又峡廊下へ。
数年前から狙っていたものの、天候に恵まれず中々行けなかった場所だ。
しばらく晴れが続き、条件が整った週末。
森吉訪問3回目にしてようやく訪れる機会が整った。


早朝、野生保護センターの駐車場から出発。
今回は東北在住の沢ヤpomも参戦。彼も数年前から狙っていた沢らしい。
週末に行かないか誘おうとラインを開いた時に、ちょうど彼から同じ内容の連絡が来た。
どうやら考えていることは同じらしい笑。


入渓地点である三階滝に向かって小又峡縦走路を歩く。
この縦走路が中々曲者で激しいアップダウンを繰り返す地獄の道となっている。
道中、六階滝が不気味に顔を覗かせる。


化ノ沢にかかるボロハシゴを下る。ここまで来れば三階滝は近い。


圧巻の化ノ堰を横目に遊歩道を進むと…。


ようやく三階滝に到着!ここまで2時間ちょっと。良いペースで来れた。


三階滝は左岸から巻く。


さっさと巻いて沢に戻り、今度こそ入渓!いきなり泳ぎから始まる。
暗黒の淵と苔むした側壁が異様な景観を創り出しており、思わず圧倒されてしまう。


長い淵を泳いだ先に3m滝。連携プレーで突破!


3m滝上の巨大なプール。そして先には幅広の優美な滝が見える。
まさに圧巻の光景…。


その上にかかる6m滝。左壁を直登。


素晴らしい景観に一同歓声止まず。


泳がなくても行ける箇所ばかりだが、暑すぎるので積極的に水に入って進む。


前方に何やら大きめの滝が見えてきた。

前半の見所ポイント、六階滝に到着!ここからだと下2段しか見えない。
直登&小さく巻くことは不可能。潔く戻って大高巻き開始。


灼熱の大高巻きを終えて沢に復帰。美しいゴルジュに思わずうっとり。


2段の滝を越えると奥に大きな滝が見えてくる。


奥に進むと佳滝12m。迫力満点でカッコイイ。
とても登れる形状ではないので、巻いて行くが傾斜が強い上に足場の無いモンキークライムとなるため悪い。
暑さもプラスされて熱中症気味になりながら滝上へ。早く泳がせてくれ~。


佳滝上からようやくロングな泳ぎが楽しめる。


サイコー!!


自然の造形美に酔いしれます。


泳ぎ進むと奥に悪そうな滝が見えてきた。


核心の5m滝だ。水流沿いは確実にエイドしないと登れない。


というわけで側壁をよじ登って巻く。ここはシュカさんが華麗にリード。
全体的にコケでスベスベとなっていて悪い。中間支点が取れない上になぜかここだけ釜が浅い。結構怖い場所だ。後続はユマーリング。


核心の滝上には無数のポットホールが点在する美しいスポットがある。


この辺りから徐々に威圧感も減っていき、超癒し系に変化。


水路に1-2mの小滝が連続。


前半は高巻きに苦しめられ暑さとの戦いだったが、
後半は泳ぐ場所が多く、これはこれで疲れる。


もう全部が見所。


飽きるほど泳いで景観を楽しんで疲れてきた頃、ようやくゴルジュ終了。


親滝まではかなり平凡っぽいので沼ノ沢で脱渓。

あとは縦走路を少し歩いて駐車場へ。いやー本当に素晴らしい沢だった!!

小又峡は日帰りで行ける沢ではトップクラスの渓相だった!
それなりに多くの沢に行くと綺麗な景色に慣れ過ぎて感動が薄れていく感覚が、ここ数年自分の中にあったが、この沢の景観には久しぶりに感動してしまった。
確実に我が短き沢人生のトップ5に入る内容。
終始美しいゴルジュが続き、登攀や高巻きもピリリと辛く、癒しと緊張感のバランスが心地よかった。沢登りをやっているなら是非一度は訪れて欲しい場所です。

ちなみに結構事故が多い場所で7年前に沢登りでも大きな事故が起こっているので、
天候と水量の見極めがかなり重要。水量多いとマジで死ねる感じなので、ここぞという日に狙って欲しいです。

コースタイム

駐車場5:00―三階滝7:30―佳滝11:30―沼ノ沢15:00―駐車場16:00

装備

ラバーソール靴、40mロープ×2、カム・ハーケン、ライジャケ