鈴鹿・比良の沢

比良 明王谷奥ノ深谷

奥ノ深谷は日本百名谷にも選ばれている比良の名渓!

ルート取り次第で初心者から上級者まで楽しめる。

少し手前で入渓し、明王谷もセットで楽しむとより充実!

安曇川水系 明王谷奥ノ深谷 遡行記録

2021/4/11 日帰り 晴れ

メンバー:シュカ、ケーシ、他1名

遡行グレード:2級

ついにサワートリップのシーズン2開幕!
記念すべき今年初の沢登りは比良の名渓、奥ノ深谷へ。

今回はなんと、辺クラのけんじりさんにお声かけ頂き、ご一緒することに。(前夜はご自宅にもお邪魔させて頂いた。ありがとうございました!)
奥ノ深谷には10回以上行ったと言うけんじりさんだが、4月に入渓するのは初めてだそう。寒さ対策でウェットスーツを着込んで出発!

坊村から出発、明王谷沿いの林道を少し歩く。
以前はこの林道沿いに車を停められたらしいが、おそらく今年から?駐車禁止となっていた。安曇川沿いにある駐車場を利用するのがいいだろう。


奥ノ深谷を遡行する場合、通常は白滝谷にかかる橋のあたりから入渓するようだが、今回は明王谷も遡行するので、すぐに沢に下りる。

入渓直後、さっそく水に浸かるが、ものすごく水が冷たい!ウェットスーツを着込んでいても結構ツライ冷たさだ。
それもそのはず、アプローチ中に見えた道路脇の気温計は、なんと1℃?!完全に冬の気温だ・・・

水の冷たさに悶絶しながら少し歩くと、堰堤が出てきた。
この上部に二ノ滝、三ノ滝という滝があるのだが、おそらく一ノ滝はこの堰堤の下なのだろう。左岸側から堰堤の脇を登って越えた。

二ノ滝は水流右から登った。水流沿いに行けないかとトライしてみるも、水が冷たすぎて手の感覚がなくなり断念。

ごうごうと水を落とす三ノ滝。
ケーシとけんじりさんは水流をくぐっていくルートへ。そちらはあまり水に濡れないで済むらしい。
私はせっかくウェットを着ているならば・・・と、釜を泳いで対岸に渡ることに。

いくらウェットを着ているからと言って、やっぱり冷たいものは冷たい。半分ぐらいまで来たところで、手足に力が入らなくなってきた。撮るものとって、急いで上陸。

ちなみに、滝裏ルートも完全にへつって行けるわけではない。この後、ワンポイント足がつかない箇所が出てくるので、結局水には浸からないといけない。
とはいえ、ひと泳ぎ程度で済むので、寒い時期は滝裏ルートが良いだろう。(そもそも寒い時期に来る人はあまりいないとは思うが…)


水流右から登って滝上へ。
ここが全体的にのっぺりしていて意外と悪く、寒さで動きが鈍くなった体では中々に難しく感じた。高さがあるのでロープを出した方が良いだろう。

三ノ滝を過ぎると河原状になり、明王谷のハイライトは終了。少し進むと橋が見えてくる。橋の少し手前、左から口ノ深谷が合流する。
ここからしばらく平凡な河原を進むと、再び二俣。右から橋のかかる白滝谷が合流する。左の奥ノ深谷へ。

奥ノ深谷に入るとさっそく滝がかかる。水流沿いを直登。

岩溝の奥にかかる4m滝。ここでけんじりさんがフルフェイスのシュノーケルマスクを装備!笑
水中を覗きつつ、滝へ近づいていく…

そのままつっぱりで突破。滝つぼにはかなり大きな魚がいたらしい。私は右の乾いた岩を登り、滝上へ。

2段8m滝。今日は水量が多いらしく、見事な二条の滝になっていた。左右どちらからも登れるらしいが、けんじりさんオススメの左から登ることにする。

滝裏に入り、暗い穴の中を這い上がっていく。まるで洞窟で、久々にケービングをしているようで楽しかった!

出口はザックを背負っては通れない狭さ! 先にザックを穴の外に出してから登る。体格に恵まれている人は苦労するかも。

4段40m滝前で休憩。けんじりさんがドローン(“DJI MINI2″Amazonリンクが開きます)を持ってきており、上空から撮影してくれた!ドローンがあると動画や写真の幅がぐっと広がる。
ギリギリ免許がいらない重さらしく、持たせてもらうと確かに意外と軽かった!実際に見てみると、欲しくなってしまう…いつか買おうかな。

日向ぼっこしつつ休憩後、4段40m滝を登る。水流右から快適に登る。

途中でどうしても水に浸からないといけない所が出てきた。ほんの少し泳ぐだけだが、非常にシンドイ。ケーシも悶絶しながら入水。
と思ったらその後、けんじりさんは見事なボルダームーブで縁をへつって突破!「めっちゃ頑張れば濡れなくて済む」とのこと。

40m滝最上段。今日は水量が多く難しいらしい。私は左岸から小さく巻き、男性陣は水流沿いを気合で突破。


続く10m滝は水流右から。途中からケーシだけ水流を跨いで左側から登って行った。ホールドが全体的にのっぺりしていて、ヌメる箇所も結構あり緊張する。

続く7m滝は右岸から巻き。

綺麗な幅広ナメ滝。夏だったらスライダーを楽しみたいところ…と眺めていると、ケーシがこの寒さでもスライダーをすると言う!
なぜか対抗心が湧いて出たので、私も滝を滑り降りる。シーズン初の沢登りだからか、二人とも浮かれ気味だ。

次々と美しい滝がかかる。小さく巻きつつ進んでいく。

8m滝。直登するとこの沢で一番難しいらしい。寒いのと前半ではしゃぎすぎたのもあり、登る気力と体力がなかったので巻く。
右岸から少し登り、崖をトラバースして落ち口へ。高度感があるが、木の根がしっかりしているので、そこまで困難ではない。

釜を持つ美しい斜滝。まだまだ水に浸かる箇所が出てくる!


滝上は幅が狭くなり、プチゴルジュになる。小滝がかかるが、どれも快適に越えられる。

プチゴルジュを抜けると明るい渓相になる。白い岩肌に美しい青緑の水が映える!
しばらく快適なナメを歩く。

丸釜の7m滝。これが最後の滝だ。右の乾いた岩を登る。

最後は穏やかなナメと河原を歩く。

登山道が沢を横断する地点で遡行終了。当初は近くの白滝谷と二本立てで遡行する予定だったが、遊びすぎて思いのほか良い時間になってしまった。
白滝谷はもう少し暖かくなったら来ることにして、今回は帰宅することに。

比較的歩きやすい登山道を1時間半ほど下り、駐車スペースに戻った。
この下山中に知人と遭遇!なんと、一人で白滝谷に行っていたそうな。この時期に沢に入るのは結構な物好きな気がするが、類友というやつだろうか…。賑やかな下山となった。

コースタイム

駐車スペース9:00ー入渓9:10ー三ノ滝9:50ー奥ノ深谷・白滝谷出合10:30ー4段40m滝前11:20~12:00ー登山道横断点13:40~14:00ー15:50駐車スペース

装備

フェルトソール靴、30mロープ(未使用)、カム・ハーケン(未使用)