北海道の沢

道南 狩場山 須築川

日本百名谷にも選定されている北海道の有名ゴルジュ。

意外と泳ぐところが少ないが、適度な難易度の滝が続いて面白い沢だ。

道南 狩場山 須築川 遡行記録

2019/8/13-14 1泊2日 両日晴れ

遡行グレード:3級上

メンバー:シュカ、ケーシ、他2名

日高か大雪の沢を狙っていたが天気が微妙・・・。 なんとか天気が持ちそうな道南へ、車で6時間ほどかけて移動。 北海道広すぎ! 道の駅島牧で前泊し、須築橋横の駐車スペースから出発。

須築川左岸の踏み跡から林道を辿り、道が無くなった辺りで適当に入渓。 しばらく平凡な河原歩き。

ちょっとだけ泳いだりもするが、河原歩きで暑いので丁度いい。

滝らしい滝も出てこず、3時間ほどひたすら歩く・・・。

 ようやく300m二俣に到着! 向かう先は正面の滝・・・ではなく左の細いゴルジュ。

いよいよ泳ぎだ!と皆ライジャケを着こんで突入。 ・・・しかし、意外と浅くてすぐに足がついてしまった。


ちょっと拍子抜けしつつゴルジュ内の小滝を越えていく。

左からシャワークライムor倒木クライム ここを越えるとしばらく平凡。

再び幅が狭まり面白くなりそうな予感!

不思議な削れ方をした美しい空間。 釜の縁から登った。

 小滝が連続して面白いところ。 右でも左でも、各自好きな所から突破。

それにしてもライジャケの出番がない。 この後も完全にお荷物となった。

川幅が広がりナメが現れ、しばらく癒しの渓相に。

 大釜を持ったナメ滝は泳いで取り付いた。

釜の縁の下が抉れていて、上陸するのが意外と難しい。

 見事な柱状節理の壁。 いよいよS字峡の始まりだ。


S字峡に入るとすぐ直登不可の滝。 左岸の岩壁には残置ハーケン、スリング有り。


懸垂で沢に戻った。

 楽しい小滝が続く。 泳ぐほどではないが、ジャブジャブ水に浸かりながら進む。


2か所ほどお助けロープを出してトラバースした。

再び両手が届くほど両岸が狭まる。

ヤカンの底の滝。 落ちてもドボンだから~とロープ無しで登っていった・・・! 取り付いてみたら意外とスタンスがあったとのこと。

後続はロープ出してもらって突破。 上部はフリクション勝負なのでタワシ必須。


シャワーの滝。

なんだか人の頭みたいな岩。

 それにしてもこの沢、ゴルジュの合間にちょこちょこ河原歩きを挟んでくる。 そこでクールダウンしてしまって、どうにもテンションを保ちづらいんだよなぁ・・・。

そんなことをぼやいていると、有名な激シャワーの滝が出てきた。

何回か水圧に弾き飛ばされながらも突破! ものすごく疲れたけど楽しい~。

 ハングの滝は右岸から巻いた。 ズルズルであんまり良くない。

ホールドが細かくて脆い嫌らしい滝。 右から突破。

 ナメの連瀑。 ゴルジュは終わり、残す大物は15m大滝のみ。

 二段大滝。 脆いし意外と立っていて侮れない。

 草付きまで直上してから落ち口へトラバース。

振り返ると立派な岩壁!

 大滝上の大釜を持った滝。 泳いで右からでも、へつって左からでも。

核心はすべて越え、テンバ探しの旅へ・・・。 900mあたりはどこでも泊まれるというような情報があったので、とりあえず目指す。

結局4人快適に寝られる良い場所が無く、960m付近の狭い岩場で寝る。 刈り払い前提なのか、人数が多すぎたのか?

 翌日は詰めて下山するだけだ。 前日に高度を稼いだおかげで楽なはず!と気楽に出発。


滝を快適に越えていくと・・・

いつの間にか大変な藪に突入。 読図を間違えた・・・?


暑いしアブだらけ。皆苦悶の表情で藪と格闘。

 1時間半ほどの藪漕ぎで登山道に合流。 雄大な景色に癒される。

 狩場山山頂には小さな鳥居があった。

下山は灼熱地獄。 アブも多くて非常に鬱陶しい・・・。

ヘロヘロになりながら駐車スペースに戻る。 熱中症になるかと思った。

須築川は色々と思ってたのと違う沢だったが、面白い沢であることには違いない。 北海道遠征するなら遡行しておいて損はないと思います。

コースタイム

1日目 須築橋5:50ー300m二俣9:20ーS字峡11:40ー二段大滝16:20ー960m幕営地19:00 2日目 幕営地7:00ー登山道10:10ー茂津多登山口14:50ー須築橋15:20

装備

ラバーソール靴、30mロープ、15mフローティングロープ、ライジャケ(要らなかった)