南会津の沢

奥只見 片貝ノ嵓スラブ

奥只見に隠された本物の秘境スラブ。

偶然見つけた未知のスラブを登って来た!

原ノ沢 片貝ノ嵓スラブ 遡行記録

2023/11/01 1泊2日 晴れ

メンバー:ケーシ、シュカ、他1名

遡行グレード:???

昨日の協議の末、本日の行程は貝ノ嵓スラブを諦めて片貝沢を平ナメ区間まで遡行して迎えが来るまで焚火してゴロ寝に決定!(笑)何とも緩すぎるが致し方無い。


朝はのんびり起きて空身で出発。


しばらく河原を歩くと綺麗なナメが出てきた。


これが平ナメと呼ばれている区間。良い感じ。
写真も一通り撮り終えて撤収~。戻って焚火しよう!
 
ふと先の山肌を見ると巨大なスラブが目に入った。
最初は白石沢スラブだと思っていたのでスルーしていたが、地形図を見るとあれは白石沢スラブではない…。ではあの巨大なスラブは一体なんだ?と気になり始める。


という事でスラブ下まで行けるところまで行ってみることに。
片貝沢最初の支流(のちに原ノ沢と判明)に入って行く。


ナメを登って行くと…。


何かヤバイやつが出てきた!!とりあえず登ってみる。


形は白石沢スラブに似ていて規模は若干劣るが、凄いスケール感!
そして人の痕跡を全くと言っていいほど感じない特別感も素晴らしい。
  
奇岩がいくつかスラブに張り付いてる。


このスケール感よ。これはひょっとして大当たりを引いたかもしれない。


白石沢スラブより少し傾斜が強い。登りやすい所を適当に登って行く。


左側。


スラブ上部。


振り返る。複雑に浸食された地形。


マイタケっぽい岩があったので、この時はマイタケスラブと名付けた(笑)
 
これは流行ってしまうかもしれない。


貝ノ嵓よりこっちに来て正解だったかも。
 
シュカさんとマイタケ岩。

白石沢スラブとの中間尾根を目指してトラバース。  


振り返る。


素晴らしいスケール。お宝を見つけた気分!
  
中間尾根に出た。


分岐した尾根の中間スラブをさらにトラバース。


スラブの途中から。吸い込まれそう。


白石沢スラブが対岸に見えた。
 
興奮収まらないままスラブを後にする。


中間尾根末端で帰りの船を待つ。

30分くらい前にお迎えが来て、余韻を味わいながら帰郷。
偶然見つけたスラブだったこと、期待以上の景観、決して難しい沢では無いが、そういった要素が相まって筆舌に尽くし難い素晴らしい場所だった。
ここ最近、特段感動することも少なくなり、既存の沢を消費するような活動ばかりしていたが、
未知のスラブに触れて、久しぶりに沢登りを始めた時のような高揚感を覚えた。この気持ちを大切に今後も沢に行けたらと思う。
非常に濃密な二日間だった。あとで文献を漁ったら、このスラブは片貝ノ嵓と呼ばれているようだ。原ノ沢・片貝ノ嵓スラブ、白石沢スラブで満足している皆さん、ぜひこちらにも足を運んでみて下さい。

コースタイム

片貝沢9:00―平ナメ9:30―原ノ沢10:00―中間尾根11:00―尾根末端12:00

装備

ラバーソール靴、50mロープ