上信越・越後の沢

越後 水無川真沢~祓川

巨大な滝を次々とかける越後の名渓!

前半の厳しい渓相とは対称的な美しい源頭部も見所。

水無川 真沢~祓川 遡行記録

2020/10/2-3 1泊2日 晴/曇

メンバー:ケーシ、シュカ、他1名

遡行グレード:4級

今回は山岳会で一緒だった山岸くんを連れて真沢へ。一緒に沢へ行くのは2年ぶり。
彼が入会したての頃に3月に変なゴルジュに連れて行き、ガチの低体温症に陥らせてしまったり…吹雪の中、沢登りに行き凍えながら敗退したりなどなど…トラウマを植え付けるような沢にしか行っておらず、沢登りキライになったな、これは。と思っていたのだが、
ここ2年で多くの経験を積み、立派な沢ヤになっていた。

そんな山岸くんにまだ未経験の4級クラスの沢を体感してもらいたい!という思いで今回の沢に誘う。
(実際はシュカさんが冬眠しそうなので、パートナーを探してたら釣れたというだけです)


前日に十字峡に車をデポ。翌日、山岸くんのレンタカーで駐車場へ。


いつもの長い道を歩いてアプローチ。


滝沢を過ぎるとすぐに暗峡。


左からへつって越える。寒いので絶対に落ちたくない。


その後も退屈な河原歩きや巨岩帯を挟むと突破不可能なゴルジュ帯にぶつかる。


左岸を小さく巻いて、沢にぶつかった所で懸垂。
多くの沢ヤに使いこまれた懸垂支点(灌木)はかなり心もとない感じだったので、捨て縄を別の灌木に巻き直した。


沢に降りたら、そのまま岩盤上をトラバース。
御月山沢の20m滝前を通り過ぎて、再び草付きに入って巻いて行く。


その後は懸垂無しでゴルジュ内に降りて、あっという間に西沢出合。
奥には関門ノ滝が堂々と鎮座している。


関門ノ滝までは10m級の登れない滝が2つ続く。
前回は大きく巻いて失敗したので、今回はなるべく小さめに巻いていく。


トラバースしながら降りられそうな場所を探しているとたくさんの捨て縄がついた灌木発見。不要な捨て縄は回収し、焚火の燃料とする。
40mの斜め懸垂でちょうど最後の10m滝上に降り立つ。


少し進むと関門ノ滝。堂々たる風格。


山岸くんにロープいる?と聞くと大丈夫です!とのことなので、各自フリーで登る。


次は逆さくの字滝。出だしが少し滑って嫌らしい。


次は10m滝。


右から登って落ち口にトラバース。


その後はプチゴルジュ帯となり、小難しい小滝が2つかかる。


プチゴルジュ帯を抜けると沢は開けて開放感抜群の渓相に変化。


巨大ナメ滝を右から登ると真沢出合。
日本最大級?の素晴らしい両門の滝になっている。


しばらく写真タイムをとって、最初の幣ノ滝150mに取り付く。
傾斜は緩く快適に登っていける。


登攀ルートは選び放題。絶景をバックに各々好きなところを登攀。


上部は水流をトラバースして落ち口へ。ここは念のためロープを出した。水が恐ろしいほど冷たい。


登攀中より振り返る。


落ち口。50mロープだと微妙に落ち口まで足りなかったので、手前の灌木でビレイ。


滝上は巨岩帯になっていて、泊まれそうな場所もいくつかある。


沢が曲がったところに20m滝。右から取り付く。


ここもロープは出さず各自適当に登る。


その後、簡単な小滝を越えて進むと白龍ノ滝90m。
左から登れそうだが、手前から簡単に巻けそうなので、100mほど戻って左岸巻き。


踏み跡を拾って行くとダイレクトに落ち口に到着。


癒しのナメ滝三連瀑。この辺から周囲が開けて源頭の優しい雰囲気に。


祓川手前の河原は薪が無いのが難点だが、泊まれそうだった。


真沢/祓川の分岐。画像は真沢本流。
本流の記録は見たことないが、どのような滝が続いているのだろうか。


祓川方面を見ると祓川大滝250mが天空から水を落としている。


ここも傾斜が緩そうなので各自適当に登ることに。


岩は硬く快適かつ爽快なクライミング。
上部はかなり立っているので、左にトラバース。


グシガハナをバックに快適登攀。


最後は慎重に登って落ち口へ。


大滝上にはすぐに10m滝がかかる。
悪そうなので、ロープを出したが見た目より簡単に登れたのでロープをしまう。


次の3m滝は左から慎重にへつって突破。ここを越えると…。


紅葉始まる癒しの源頭部に到着。フィナーレのナメを歩いて三俣へ。


時間的に1dayで降りられそうだったが、せっかく来たので、三俣のど真ん中でビバークすることに。


出来る限り薪を集めてささやかに焚火をして就寝。


翌日はゆっくり目のスタート。


登山道合流地点に気づかず、かなり通り過ぎてしまったが、
出発から30分ほどで登山道に到着。


地味に歩きにくいキツイ登りにヒーヒー言いながら、中ノ岳へ。


あとは十字峡まで下山するのみ。
土曜だったので、多くの登山者が登りに来ていた。

激下りで十字峡に到着!あとは車を回収しに行き活動終了!

お隣の北沢に比べると明るく爽快に登れる滝が多くて楽しい。真沢自体は時期を選べば雪渓処理も無く快適。
下部の雪渓と高巻きのルート取り次第でコースタイムが大きく変わるので注意。

コースタイム

1日目
駐車場6:00―暗峡7:50―西沢出合9:50―関門ノ滝10:40―真沢出合11:40―白龍ノ滝13:00―祓川大滝13:50―三俣C1 14:50

2日目
C1 7:00―登山道7:30―中ノ岳8:30―十字峡11:00

装備

ラバーソール靴、50mロープ×2、カム・ハーケン(未使用)