山梨県南部に眠るゴルジュ。
WEBでも記録がほとんど出てこない沢。
あわよくば上部の七ツ釜ゴルジュも登ってやろうと鼻息荒く、フル装備で挑む。
富士川水系 福士川渓谷 遡行記録
2017/7/9 日帰り 晴れ
遡行グレード:???
メンバー:ケーシ、他1名
最初は福士川のふの字も知らなかったのだが、会のメンバーが行っている記録を見て、興味を抱いたのが始まり。
しかし七ツ釜ゴルジュ手前で林道に上がっており、その先の光景は未だ不明のままだ。
そこで福士川の中流部から上部の七ツ釜を突破する計画を立てた。
道の駅に前泊し、福士川渓谷に車を走らせる。
駐車場は無いので、適当な路肩に停めてスタート。
入渓時に地元住民がいたので話をするが、ヒルがとにかく多いので気を付けてねとのこと。
序盤は平凡な渓相。
しばらくすると早速泳ぎスポットが!
水の色は南アルプス特有の深い青。
第一ゴルジュに到着。威圧的な雰囲気を醸し出している。
第一ゴルジュF1。2段の滝になっている。
登るなら右からだろうが、遠目には結構悪そうに見える。
ロープを付けて私リードでスタート。
右側のバンドを利用し、極力濡れないように壁に取り付く。
意外と快適に登れてしまった。
続くF2は巨大な岩が幾重にも折り重なっている。
登攀ルートは左のバンドになるようだが、岩下まで泳いで偵察しに行く。
滝の内部から振り返る。ここから水流沿いを見てみると…。
こんな感じで上部の水流を全て集めたような瀑水を落としている。
水線突破は考えられない。
右壁を見ると被り気味だが、大き目のカムがあればエイドで行けそうな感じ。
登ろうか悩んだが、この先の行程が読めないので、一旦戻って巻く。
左岸を巻いたが、トラロープがご丁寧に設置してあった。釣り師用かな?
ゴルジュを越えても気の抜けない遡行が続く。
ようやく第二ゴルジュ。流れが意外と強く、正面突破は中々厳しい。
水量が多いと歯が立たないだろう。
ここは右に左に側壁を蹴って突破する。
ゴルジュ上部はつっぱりで突破!これで核心のゴルジュ帯は終了だ。
キレイな水に癒されながら先を急ぐ。
もう第何ゴルジュか分からなくなってしまった…。
ここは左壁に取り付いて登る。
フェルトはフリクションが効かず、結構滑る。
その後も岩をくぐったりしながら進んでいくと…。
右岸に風吹きの滝と言われる巨大な滝が出現。
この滝が見えてくるとそろそろ七ツ釜は近い。
沢が右に屈曲する所で七ツ釜のF1が姿を現す。8mほどの滝だろうか。
ここで12時と良い時間。ここから七ツ釜にどのくらい時間を要するのか分からないので、残念ながらここで遡行終了とする。
七ツ釜上には吊り橋がかかっており、その付近を目で追っていると右岸に壊れかけた鉄梯子を見つけた。ここから上がることにするが…。
梯子はグラグラでいつ壊れてもおかしくない。というか部分的に壊れている。
傾斜は垂直なので、落ちたら結構ヤバいだろう。
加えて忘れていた頃にヒルの猛攻が始まり、発狂状態。
20mほど登り、ようやく吊り橋に到着。ここが精神的に一番堪えた。
吊り橋から七ツ釜ゴルジュを覗き込むと威圧的に水を吐き出す滝が見える。
これは時間かかりそう。巻いておいてよかった。
旧遊歩道を辿ると車道に出た。入口には立ち入り禁止の看板が設置されていた。
ここから車道を歩いて下り、車に戻った。
コースタイム
7:00駐車スペース―7:30第一ゴルジュ―9:00第二ゴルジュ―10:40七ツ釜入口―11:20車道―12:00駐車スペース
装備
フェルトソール靴、フラットソール、50mロープ、カム、アブミ(未使用)