頸城の沢

頸城 不動川

日本最難クラスのゴルジュ!

薄暗いゴルジュに次々と滝が現れ、爆水フリーやエイド、ハンマー投げやショルダーなどを駆使して突破していく。沢ヤの力を遺憾なく発揮出来る好ルート。

海川 不動川 遡行記録

2020/8/25-27 2泊3日 全日晴れ

メンバー:ケーシ、シュカ、他1名

遡行グレード:6級

北海道から友人が遊びに来てくれたので、ゴルジュを中心に遊ぶ。
当初はザクロ+不動川下部ゴルジュの2本立てを予定していたが、ザクロ方面は天気がイマイチ。
不動川を2泊3日で稜線まで抜けるプランに変更した。


粟倉集落入口の分岐にある広いスペースに車を停めてスタート。
長期駐車になるので行先と下山日だけ念のため書置きしておいた。


しばらく集落内を進み、分岐を左へ。
写真の看板(標柱?)がある所から荒れた道に入り、踏み跡が無くなった辺りから適当に沢に降りる。


最初は巨岩帯歩き。
途中、沢の水をすくって飲んでみたが、漁港のような悪臭がしてとても飲める代物ではなかった。この先おいしい水は得られるのだろうかと不安になる。


30分ほどで堰堤に到着。ここは左から越える。


徐々に側壁が高くなってくると入口となる不動滝の登場。
登れる気はしないが、ハンマー投げならワンチャンありそう?


不動滝は少し戻って右岸から巻いて行く。
しっかり目の灌木を繋いでいき、二ノ沢が合流するところから沢に降りる。


沢に降りると早速4m滝が出てくる。
ここからはロープを出す場合、友人→ケ→シュの順でリードを回して行くことにした。


4m滝はスローパー系で意外と悪い。奥のガバに手が届けばあとは簡単。


巨岩帯を挟むと4mCS滝。


左から取り付き、出だしだけエイド。あとはフリーで抜ける。


そのまま落ち口へトラバース。


ここを越えると最初の核心となる10mCS滝が見えてくる。


ここは順番的にも体重的にも?シュカさんがリードで取り付く。


この滝は残置ボルトを利用し、エイドで登って行く。
下部は一か所ボルトが飛んだのか、間隔が遠い箇所がありチョンボ棒でアブミをかけてクリア。


5ポイントほどのエイドで落ち口へ。
抜け口もボルトが飛んだのか、かなり遠かったらしい。たまたま挟まっていた灌木を上手く利用して越えていった。残置ボルトと灌木様々。


男性陣は楽々フォロー。
2番手が支点を回収しながら登り、荷上げ後にラストのケーシは空中ユマール。


核心を越えた先は待ちに待った異世界ゴルジュ!


泳いで暗闇に突っ込む。


荷物を背負っては登れない滝が多く、空身で取り付いてクリア。


次の1m滝は登れず。


左のリッジを登って慎重にクライムダウン。


2-3mの滝を爆水を浴びながらどんどん越える。


先日行った五十沢とは対称的な異質な造形。


この滝はどこを登ろうか。


友人は左を空身でフリー、ケーシとシュカは右にあるボルトを使ってA0で越えた。
わずか1-2mほどの滝だが、釜が深いため結構難しい。


滝上から振り返る。


次はCW滝。


泳いでシャワーを浴びながら這い上がる。


上部は木を上手く利用してクリア。


まだまだ続く異世界ゴルジュ。


素晴らしいクネクネ具合。


異質な渓相に圧倒される。


再び小難しそうな滝。


瀑水を浴びて突破!


その上は暗く長い淵を持つ小滝。


一番手が空身で登り、後続にお助けを出す。ゴルジュ内はひたすらこの繰り返し。


振り返ると常にこんな感じ。
滑らかな美しいゴルジュではないが、この異質な雰囲気がたまらない。


側壁は緩むことなく先に続いている。


再び爆水フリー滝。


泳いで滝の中央を登る。


少し穏やかな渓相に変わってきた。


沢が右に曲がるところに7m滝。


右からへつって快適に直上。


あっと言う間にゴルジュ最後の4m滝に到着。


泳いで滝の裏側に入る。


右側のチムニーを登ってクリア。


4m滝上は側壁の傾斜が緩み、高巻き可能な地形に。
8m,5mと登れなさそうな滝が続くので、まとめて右岸巻き。


巻き終えるとアブキの河原に到着。
渇水気味だったのか思ったよりも呆気なく終わってしまった。


まだ14時と早いのでもう少し上まで行こうか悩んだが、先の行程が読めないので無難にここで行動終了。
連日の沢登りで疲労と眠気がピークに達していて、焚火が着いた瞬間に爆睡してしまった。


翌朝、この感じなら何とか1泊2日で抜けられるのでは?ということで稜線目指してスタートする。
しばらくは巨岩帯歩き。


地味に通過に苦労する滝が出てきて体力を削られる。


4段15m滝。下段は泳いで取り付く。


中段以降は中々悪そうに見える。


真新しいリングボルトを利用してA1トラバース。


3、4段目は突破が厳しそうなので、側壁を登って巻き上がる。


しばらく歩くと噂のアンモナイト(っぽい岩の)滝が出てくる。


泳いで滝の裏側へ。暗くて良く見えないが、ライトで照らすと確かにアンモナイトっぽい形をしている。
記念に写真を撮って遡行継続。


アンモナイト滝は爆水フリーで越える。


co700付近の二俣。増水には耐えられないが、寝れそうな場所がある。
初日にここまで来れば1泊2日で抜けられると思う。


二俣先は赤いナメが続く。


5-10m級の容易な滝が連続する。


再び巨岩帯を挟むと奥に巨岩トンネルが見えてくる。


中に入って暗い淵を泳ぎ、3m滝を登る。


巨岩帯を終えると再び側壁が立ってきてゴルジュ地形に。
淵の奥に10mCS滝と奥にもう一つ5mCSが見える。
突破出来るか微妙な感じだが、巻くのもそれなりにリスクを伴うので泳いで取り付く。


10mCS滝は爆水を浴びながら容易に登れた。


次の5mCSが悪く、ケーシがショルダーの土台になってシュカが登って行くが、踏ん切り付かず敗退。
交代して今度は友人を土台にし、ケーシが突破。後続はユマールで上がってきてもらう。


いくつか簡単な滝を挟むと再び面倒な滝が出てきた。
巻きは絶望的で登るしかない。泳いで近づいてみる。


近づいてみると左は被り気味+シャワーでかなり悪そう。
右も中々悪そうなチムニーだが、ここを登るしかない。
空身で取り付いて悶絶しながら突破。


後続にはロープを垂らして登って来てもらう。


その後は特に悪場となるような場所は出てこず、しばらく歩くとco880二俣に到着。
時間的に1泊2日で抜けるのは微妙な感じだが、まだ時間も早いので左俣に進む。


二俣以降は水量がグッと減り、沢も荒れ気味でかなり歩きにくい。
暑さもあり、ヘロヘロになっていると奥に3段50m滝。
登れないので左岸の枝沢から大きめに巻いていく。


沢床に復帰してしばらく進むと最後の4段ナメ滝。
空身で登ってクリア!


奥壁手前co1300二俣を左へ。阿弥陀山を目指す。


岩壁交じりの急な藪漕ぎを越えて、もうすぐ山頂かな?今日中に降りられそうだな!
と思っていたらまだまだ山頂は遥か先…。


かなり手強い藪に若干発狂しながら稜線へ。山頂までもう少し!


やっと阿弥陀山に到着!!いやー疲れた。
今日中の下山は無くなったが、何とか水のある場所まで降りたいところ。


下降路は阿弥陀沢左俣。
コル付近は地形図で見ると岩がけマークなので、手前の小尾根を目指して辛抱強く藪を漕いでいく。
部分的に左右が切れ落ちている箇所があり、中々危険。


尾根から右往左往して結局沢には降りられず。
日没寸前、友人が小さな沢型を見つけてくれて何とか水は確保出来た。近くの比較的平らな斜面で2日目終了。


翌朝はゆっくり目にスタートして阿弥陀沢左俣を下降していく。
左俣に入る前の枝沢で1発懸垂。沢床にはかなり古い捨て縄が落ちていた。


あとは平凡な沢を黙々と下降して行く。あっという間に海川に着いた。


取水堰堤からは快適な登山道歩き。
周囲の岩壁を眺めながら気持ちの良い下山。

三峡パークに到着。あとは車をタクシーで回収して活動終了。

万人におすすめ出来る沢ではないが、異様なオーラを放つ下部ゴルジュから始まり、テクニックを試される上部ゴルジュ、稜線の猛烈な藪漕ぎや沢下降などなど…
沢登りの醍醐味が凝縮された素晴らしいルートだと思う。
最近は下部ゴルジュオンリーが主流?のようだが、行くなら上部ゴルジュを突破しての稜線抜けがかなり充実する。
10mCS滝はボルトの腐敗が進んでいるので、ボルトキットを持参した方が安心。
沢はヌメる場所が多いが、トータルで見るとラバーソールの方が使いやすい。

コースタイム

1日目
駐車スペース5:20―入渓6:20―不動滝6:50―ゴルジュ入口8:20―10mCS滝9:50―アブキの河原14:20

2日目
起床4:30―出発5:30―アンモナイト滝8:30―co880二俣11:00―阿弥陀山16:20―BP地点18:30

3日目
起床5:00―出発6:00―阿弥陀沢左俣7:30―海川8:30―三峡パーク10:00

装備

ラバーソール靴、30mロープ、10mお助け紐、カム・ナッツ・ハーケン・ボルト、アブミ、ジャンピング、チョンボ棒、ライジャケ