上信越・越後の沢

守門岳 大雲沢

知る人ぞ知る守門岳に眠るゴルジュ。

雪の少ない年にしか完全遡行出来ない魅惑のルート。

破間川 大雲沢 遡行記録

2020/9/6 日帰り 晴れ

メンバー:ケーシ、シュカ、Wさん

遡行グレード:4級

この沢の存在を知ったのは5年前。面白そうなゴルジュないかなーとネットと地形図を漁っていたら守門岳に物凄いゴルジュがあることを知る。
ネットの詳細な記録は皆無。わずかな情報によると沢は基本的に通年雪渓に覆われており、完全遡行を狙うなら雪の少ない年を待つしかなさそうだ。
寡雪の2016年に一度狙うも、このシーズンは両足の怪我で泣く泣く断念。
そこから雪の少ない年を待ち、ようやく今回訪れることが出来た。


守門岳の登山口からスタート。少し登山道を歩く。


目星を付けていた尾根から沢に下降開始。しばらく降りて最後に懸垂で沢床へ。


25m懸垂+クライムダウンで沢床に降り立つ。
この沢の側壁はほとんどが絶壁で灌木に乏しく懸垂を躊躇うほどだが、我々が降りた場所は比較的傾斜が緩やかで灌木がしっかり生えていて下降しやすかった。


仕度をして遡行開始。
いきなり側壁は激しくそそり立ち、所々大きな滝をかけている。人間がかなり小さく見える。


薄暗い不気味なゴルジュを進む。


初っ端から泳いで取り付く。


水は冷たすぎず温過ぎず、ちょうど良い温度だった。


簡単な小滝をいくつか越えて進むと…。


取水口に到着。ここからがいよいよ本番。


少し進むと沢は一旦開けてco660二俣に到着。
ここは本流の右へ。左俣には絶望的な滝が見えた。


二俣から先は再びゴルジュに変化。最初の滝は泳いで取り付く。


次は一見悪そうなCS滝。右から簡単に登れる。


CS滝を越えるとこの沢のハイライトとなるゴルジュ帯に突入。


側壁の遥か上から水が流れ落ちる神秘的な景色が続く。


周りの景色に圧倒されながら進み、あっという間にハイライト終了。


その後は釜を持ったCS滝が続く。


沢はヌメリがほぼ無く、ラバーソールが気持ち良いくらいに効く。


あっという間に二俣に到着。ここは左俣へ。


出合の3段12m滝に到着。ここからがこの沢の核心部。
この滝は最初ノーロープで取り付いたが、下部が結構立っていたので途中のテラスからロープを出して登攀する。


2段目以降はシャワーを浴びて快適に直上。

フォロー登攀中。水を浴びていないと暑いくらいの気温だ。


いくつか小滝を挟むと3mCS滝。
突っ張り気味に登って左に抜ける。


そして核心の8m滝に到着。通常は左の乾いた壁をトラバース気味に登るようだ。かなり悪そうに見える。


今回は水量が少なかったのか、水中にいくつかホールドが見え、こっちの方が簡単そうじゃない?ということでクライミングシューズに履き替えて取り付くことにした。


ルートは左から取り付き、水流を横断後直上していく。
中間部でイボイノシシをキメて上部は側壁を上手く使いながら突破!


フォロー中。沢靴だと厳しいスタンスが続くが、クライミングシューズだと快適に登れる。
先人たちのルートより、こっちの方が簡単かもしれない。


8m滝上は間髪入れずに5mCS滝が行く手を阻む。
ここは突っ張り気味に登って突破。


CS滝を抜けると沢は開けて素晴らしい景色の三俣がお出迎え。
本流は写真に見えていない右俣。中俣を脇から登って横断後、右俣に入る。


中俣横断後の草付きトラバース。


右俣に入ると水量がグッと減り、単調な歩きで高度を稼ぐ。


5mくらいのハングした滝は左岸から巻く。


その先は側壁が高く狭まり、奥には悪そうな滝が見えてきた。


CSの地味ムズ滝をいくつか登って行く。


奥に見えた8m滝に到着。直登は不可能で右岸から巻く。


巻きの草付きはニラやセロリのような貧弱なものしか無く、絶対に落ちられない悪い巻きが続く。


次は10m滝。ここも登れないので左岸から巻く。


この巻きも見た目以上に悪く、かなり神経を使う。
この沢最大の核心は滝の高巻きなのかもしれない。


巻き終えて懸垂で沢床に復帰すると源頭の雰囲気に。
灼熱の中、単調な沢を詰めていく。


しばらく進むと稜線直下の奥壁にぶつかる。少し右に寄り過ぎたようだ。
ここから左の尾根に乗って稜線を目指すことにする。


猛烈な藪漕ぎを経て稜線へ。山頂までもう少し藪を漕いでいく。


最後は気持ちの良い風に吹かれて、体をクールダウンさせながら山頂へ。
時間も時間なので、我々だけの貸し切り状態だった。


少し休んで下山開始。快適な道を歩く。


途中、登って来た沢が見えた。右俣はヤバそうなゴルジュが続いている。
冗談で右俣行ってみるか―と話していたが、これは確実に日帰り不可能な感じだ。
気になるので機会があれば訪れてみたい。

思いのほか時間がかかってしまったが、17時前には駐車場に戻って来た。

大西さんの本により、最近日の目を見るようになったこの沢だが、
依然情報は少なく、入渓者も僅かなので色々と読めない部分もあったが、順調に遡行出来て良かった。
グレードは登攀や巻きの悪さ、条件が良くないと遡行出来ないことを考慮すると4級くらい。
地元の人が貴重な水源として利用している沢らしいので、ゴミを捨てるのは当然のことながら、沢中のトイレにも最大限配慮した方が良い。

コースタイム

駐車場6:20―入渓7:20―co770二俣8:40―三俣10:40―山頂15:00―駐車場16:50

装備

ラバーソール靴、クライミングシューズ、50mロープ、カム・ハーケン各種(イボイノシシ含む)