谷川・奥利根の沢

谷川 謙信の廊下

小さな山域に眠るマイナーゴルジュ。

行きたいリストには入っていたものの、後回しとなっていたゴルジュ。

10月という季節外れの時期ではあるが、パートナーが見つかり向かうことになった。

そしてまさかの結末が…。

足拍子川 謙信の廊下 遡行記録(敗退)

2017/10/6 日帰り 曇りのち雨

遡行グレード:???

メンバー:ケーシ、他1名

仕事を終えて、越後湯沢へと車を走らせる。

翌朝は4時起きで、足拍子川沿いの林道まで向かう。

林道に入ると道は悪いが、案外奥まで入っていけるので少し戸惑う。

ナビを見ながら、大体この辺かなという辺りに大きな駐車スペースがあったので、ここから出発することに。

準備をしていざ出発。

入渓後の渓相。どんなゴルジュなんだろうかと期待しながら謙信の廊下まで歩を進める。

ちなみに謙信の廊下は足拍子川本谷の途中に出てくるゴルジュ帯の事を指す。

なんか記録と違うな…もしやと思い地図を確認。

間違えて隣のフトゴキ沢に入っていたことようだった。

引き返して起動修正。30分くらい時間をロスしてしまった。


二俣を過ぎてしばらく進むとゴルジュ地形っぽくなる。

いよいよここから始まりか!?


この滝は左から取り付き、右のカンテを回り込むように登る。

ラバーでないと結構悪いと思う。


手前の滝もツルツルでフリクション勝負。奥の滝は快適に登れる。

手前の滝は落差は無いが、手掛かりがないのでフェルトの相方は何回かドボンしていた。


一旦ゴルジュ地形が開けると…


謙信の廊下が姿を現す。写真で見るよりも威圧的だ。

F1が実質核心となるわけだが、完全にフリーで登れる代物ではなく、右壁のクラックを使ってエイドすることにする。


取り付きがややバランシーだが、何とか1本目を打ち込む。

そこからジワリジワリと左上気味にネイリング。クラックは案外続いている。

10月ともなると水飛沫が鬼のように冷たく、時間との闘いだ。

結構良いペースで進んでいく。

4本目を打ち、滝の落ち口手前に到達。あと1本で終わりそう!という時に…

不意に無重力となり、釜に叩き落された。しかも大きな岩を抱えている。。

無我夢中で釜から這い上がり、相方に状況を確認する。

どうやらアブミを設置していた場所の岩がまるごと崩れて落ちたらしい。

幸い、頭を少し打ったのと口が切れたくらいで軽傷だったが、眼鏡が無いことに気付く。

どうやら先ほどの墜落で落ちてしまったようだ。眼鏡が無いと死活問題である。

少し休憩しながら相方と話し、危ないので残念ながらここで撤退することにした。

帰りは同ルートを相方に先行してもらいながら下降。

一応、近くの病院で診察を受けたが、首の捻挫(むちうち)だった。

今回反省点は多々あるが、一番は道迷いや午後からの悪天に気を急かされて、ネイリング後の荷重強度確認が疎かになっていたと事だと思う。

ハーケンをいくつか残置してしまったので、必ず回収に戻りたいと思う。

コースタイム

6:00駐車スペース―7:30謙信の廊下―9:00駐車スペース

装備

ラバーソール靴、フラットソール、50mロープ、カム、アブミ