南アルプス・富士山周辺の沢

甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷右俣

甲斐駒ヶ岳に詰めあがる、終始明るく快適な沢。

奥千丈ノ滝は連瀑帯を駆け上がるような爽快感が気持ちいい!

紅葉が始まっていて綺麗でした♪

尾白川 黄蓮谷右俣 遡行記録

2017/10/9-10 一泊二日 両日晴れ

遡行グレード:3級上

メンバー:シュカ、ケーシ、他2名

当初はオツルミズ沢の予定だったが、新潟の天気は微妙・・・
代替案で天気の良さげな黄蓮谷に行くことになった。

道の駅はくしゅうで前泊。翌朝日向山登山口駐車場に車をとめ出発!

アプローチが長い!林道を一時間ほど歩いてようやく入渓だ。

水の色が濃い!お茶のようだ・・・。

しばらくは去年の尾白川本谷を思い出しながらの遡行だ。

 紅葉がはじまっていて、前回とはまた違った雰囲気を楽しみつつ進む。

前回お助けヒモでクリアした滝は、今回は無難に右から巻いた。


その後に出てくる登攀不可能な大滝も、明瞭な踏み跡を辿って巻く。

 
前日の雨のせいなのか、全体的にヌメる。今回はフェルトの方がよかったかな?


遠くに坊主岩が見える。この沢はずっと視界が開けていて気持ちがいい。

尾白川本流から黄蓮谷に入ると、いきなり登れない滝が立ちふさがる。

巻きに入るが、残置がないと結構厳しいトラバースだ。
もしなかったら大高巻きになりそう。

 またまた大きい滝が立ちふさがる。千丈ノ滝だ。

 近づくと意外とねている印象。
今回は全部巻いてしまったが、登れるらしい。


それにしてもいい天気だ。イマイチ日当たりはよくないが・・・。

 坊主滝は見るからにのっぺりしていて登れない。
アイスでは登られているかな?

 巻きに入るが、踏み跡が錯綜していてよくわからないまま、だいぶ奥まで巻き続けてしまう。


二俣も越えてしまったため、懸垂で沢へ復帰。
このへんに降り立った。

 しばらく歩くと連瀑帯に入った。
ここからが核心と言われる奥千丈ノ滝だ。


ロープなしで行けそうに見え、とりあえず行ってみることに。


前情報ではなんとなく難しそうな印象だったが、意外と階段状。
登りだすとサクサク登れた!


たまにヌメっていてフリクションが効きづらい場所があったが、水流内は概ねバチ効き。


良いホールド・スタンスは水の中。
手足が冷たいが我慢!


グイグイ高度を上げていく、非常に爽快なところだ。

上の方で水流沿いはツルツルのスラブになる。

少し水流から離れて、草付きに入る。

 草付きから、滝の落ち口の方へ続くクラックに移動し、辿っていくと綺麗に沢に戻れた。
これで奥千丈ノ滝は終了!


その後も、さらに滝場は続く。

 高度が上がって、紅葉がさらに綺麗に!
良い景色を横目に滝場を越えていく。


去年崩落したらしいところ。
落ちて間もないと思われる岩も散らばっており、足早に抜ける。


水量が減ってきたせいか、ヌメヌメになってきた。


水線突破が楽しいところ。
晴れたりガスったりであんまり温かくないが、気合でシャワークライミング。


最後の方で直登が厳しそうな滝があり、そこだけ左壁から巻いたが、他は水線突破で越えていった。
この滝だったかな・・・?

連瀑帯を越えると、眺めが最高なテラスを見つけた。
風は強いが遠くまで見渡せる、絶景スポットだ!
時間はかなり早かったが、ここを今日のビバーク地として行動終了。

昼過ぎについてしまったため、暇を持て余す。
木の質なのか、湿っていたせいなのか、メッチャけむい焚火だった。

日の出とともに起床。雲海がこれまた綺麗だった。
さすがに10月にもなると朝起きるのがつらい寒さだ。

 ノンビリ準備をして出発は7時ごろになった。


水流はほぼなくなり、ほとんど岩登りだ。

 なんだか普通の登山をしている気分。


今日も天気が良く、八ヶ岳が綺麗に見えた。

最後の滝らしい滝、奥ノ滝だ。(といってもチョロチョロだが・・・)
3段になっていて、1段目は巻き。

 2段目は左端から登る。
ちょっと嫌らしそうだったため、念のためロープを出す。

泥つきの濡れたスラブだが、焦らず探せばガバが適所にあり、あまり苦労はしなかった。


町の方まで見渡せて相変わらずいい景色だ。


リードを交代して3段目。
左端から一段上がって、右にトラバースするところが難しかった。

 残置は豊富にあった。A0祭りで突破したが、ボルダー上手い人ならなくても行けそう。


水が涸れ、あとはつめるだけだ!

 急傾斜とはいえ、人気の沢だけあって踏み跡バッチリで歩きやすい。

 3段滝を越えて1時間ほどで登山道に合流!
山頂の直下だった。

 甲斐駒ヶ岳山頂に到着!
さっきまで晴れてたのにガスってしまった・・・
まぁ、もう何回も来てるからいいか~


小休止して黒戸尾根から下山開始。

 なぜかリングボルトが打たれていた岩。
それにしても花崗岩の山って、岩の造形が面白いなぁ~

 ガスが晴れ、鳳凰三山と奥に富士山がバッチリ見えた!
黒戸尾根は長いけど景色も良いし、変化に富んで面白い登山道だと思う。

全然急ぐ必要はないが、なぜかダッシュで下山。
性懲りもなくサワタビで来てしまったため、足裏もかなり痛いしヘロヘロだ・・・。
おなじみのつり橋を越え、14時前には尾白渓谷駐車場に到着。
日向山登山口駐車場までタクシーで戻り、車を回収。

コースタイム

1日目
5:15 日向山登山口駐車場ー6:20 尾白川入渓ー8:30 黄蓮谷ー10:30 奥千丈ノ滝ー11:10 奥千丈ノ滝上ー12:20 ビバーク地・行動終了

2日目
7:00 行動開始ー7:30 奥ノ滝ー8:40 奥ノ滝上ー9:30 登山道ー13:40 尾白渓谷駐車場

装備

ラバーソール靴、50mロープ、カム類