どちらの沢も綺麗に抉られたゴルジュが見事。
砥沢川出合からの長距離水泳が今回最大の核心だった…!!
大谷川 鎌倉沢~砥沢川下降 遡行記録
2020/6/7-8 1泊2日 曇り/晴れ
メンバー:ケーシ、シュカ
遡行グレード:3級上
先週の室谷川に引き続き、体力トレで下田の沢へ。
余力があれば他の沢も繋げようということで5日分の食料をザックに詰め込む。
大江大橋の駐車スペースに車を停めてスタート。
林道を歩いて鎌倉沢出合へ。
踏み跡が無くなった辺りから沢に降りる。
最初は河原歩き。
しばらく歩くと滝が出てくる。
金倉沢出合。
ここから見事なゴルジュが出始める。
河原歩きと交互にゴルジュが出てくる感じなので、ずっとゴルジュが続いている訳ではない。
水深は意外と浅く、深くてもだいたい胸くらいまで。
奥に進むと立派なゴルジュが出てきた。
奥にかかる2m滝は右から登る。
立派なゴルジュを抜けると少し開ける。この水路状はヘツるのが厳しそうなので泳ぐ。
両壁とも立っていて増水するとヤバそうな地形。
ずっとこんな感じの地形が続く。
鱗状のゴルジュを進んで行く。大きな音がするので奥に滝がかかっているようだ。
恐らく最初の核心?4m滝が見えてきた。
右から簡単に登れそうなので、ロープは出さずに取り付く。
が、意外とヌメヌメで細かく悪いので、後続のシュカにはロープを出す。
4m滝を越えてからもゴルジュは続く。
まだ6月なので、水に浸かったり上陸したりを繰り返しているとさすがに寒くなってきた。
久しぶりに滝らしい滝が出てくる。
先ほどの滝を越えると一旦地形が緩み河原状に。ここなら泊まることも可能だと思う。
河原をしばらく歩くと再び両壁が立ってくるが、
特に難しい箇所は無く、黙々と高度を稼ぐ。
今年は一欠片も無かったが、雪の多い年は雪渓の処理に手間取るだろう。
co460二俣は右俣の方が水量多いが、左俣が正解。
入ってすぐの5mくらいの滝は左側から快適に登る。
かなり奥にハイライトの白滝が見えてきた!
遠くから見ると中々立派な滝だ。
しばらく進むと3段30m滝が出てくる。
右から登れるらしいが、簡単に巻けそうなので右岸巻き。
踏み跡ばっちりでかなり歩きやすい。
沢に復帰すると登れない滝が出てきたので、再度戻って巻く。
この滝は中央から取り付き、水流を横断して登った。ここを越えると…。
白滝150mの登場!
写真は下段なので、イマイチ迫力に欠けるが、見上げるとかなり上まで滝が続いている。
下段は右岸から巻き、途中から藪を漕いでスラブ帯に出る。
手を使わないで登れるくらいの傾斜でちょっと拍子抜け。
スラブ帯から振り返る。
上部も傾斜は無く快適そうだ。
最後は水流左の乾いた所を登って落ち口に抜けた。
白滝上は一気に地形が緩み、源頭の雰囲気に。
co770二俣を左に入り、五兵衛小屋の鞍部を目指す。
ここだけ少し雪の塊が残っていた。
最後は少し藪を漕いで鞍部に到着。
休憩して反対側に下降を開始。
少し藪を漕ぐとすぐに沢型が出てきた。
特に何もない所をどんどん下っていくと雪渓が出てきた。
一人ずつ足早に通過。
その後、崩壊地を過ぎると急に先がスッパリと切れ落ちている箇所にぶつかる。
どうやらここが吉原沢の大滝みたいだ。
ここは捨て縄を使用して懸垂で降りていく。
下降中から大滝上段を眺める。直登は無理そう。
今回、持参のロープが50m×1本しかないので、細かく区切りながら懸垂していく。
下に行くほどショボイ灌木しかなく面倒だった。
3ピッチ目の懸垂で何とか安定したところまで降りられた。
左俣の大滝が見事!
最後も念のため、途中で拾った捨て縄を再利用して懸垂。
計4ピッチ&捨て縄×4本消費で玉切れ状態。ロープもう1本持ってくれば良かった…。
結構懸垂で時間を食ったので、急いで金蔵沢の幕営地に向かいたいところ。
が、沢はゴルジュ状&かなり急峻になり、面倒な下降を強いられる。
沢がクランク状に曲がった所に再び大きめの滝がかかる。
先には雪渓も見えるし、もう勘弁してくれ~って感じ。
完全に玉切れ状態なので、登り返し用のスリングを捨て縄に使用して懸垂。
3mトイ状を滑り降りて、雪渓ゾーンへ突入。
ここも一人ずつ駆け足で通過。
雪渓ゾーンを抜けると今までの急峻な渓相が嘘かのような穏やかな渓相に変わり、
淡々と高度を下げる。
鎌倉沢とは対照的に非常に魚影が濃く、デカい岩魚がうじゃうじゃ泳いでいた。
ようやく金蔵沢出合に到着。
出合の右岸にかなり良い物件があったので、ここで行動を終了。
翌日は砥沢川を黙々と下降。
大きな滝は無く、河原歩きとゴルジュが交互に出てきて楽しい。
鎌倉沢よりも明るく、ヌメリも少ないので、
アプローチさえ良ければこちらを遡行した方が楽しそう。
寒さに悶絶しながら泳ぎ下って行く。
いよいよゴルジュも終盤。
最後にして最狭のゴルジュ。水に足を取られないよう慎重に下る。
巻き込みに注意して、ギリギリまで突っ張り飛び込み。
抉れっぷりがスゴイ。
出合手前のゴルジュ。
これを終えれば泳ぎからも解放されると思っていたのだが…。
あれ?中々泳ぎが終わらないぞ?
出合っぽい所を越えても河原が全く見つからない。
どうやらこの時期はダムの貯水量が多いようだ。
一応、他の沢に繋げる予定なのでもう光来出の出合辺りまで泳ぐしかない。
幸い水温は高く、泳ぐには気持ちの良い温度なのだが、
ドブのような水の匂いと長時間の泳ぎで足が攣りそうになり、完全に萎え萎えモード。
途中で河原があったので休憩。
ここからしばらく藪を漕いで進んでいたが、面倒になり再び泳ぐ。
ようやく光来出川方面との出合に到着。
泳ぎすぎてクタクタ。。1km以上は確実に泳いだ。
もう他の沢に繋げる気力もないので、湖岸道を辿って下山開始。
湖岸道も水位上昇でかなり歩きにくく、藪と湖岸を行ったり来たりしながら進む。
沢が合流してくる箇所は泳いで対岸に渡ったが、鯉?のような巨大な魚が近づいてきて怖かった(笑)
ボロボロになりながらダムに到着。
湖岸歩きだけで何と3時間かかった。
最後は7km歩いて車を回収し、帰還。
本格的なシーズンを想定した重荷を背負っての良い体力トレーニングにはなったが、
ダム泳ぎでかなり疲れた。
沢の難易度は先週行った駒形沢~西の沢下降よりワンランク難しい印象。
吉原沢の大滝含めた、砥沢川の下降が核心。
50mロープ×2本と捨て縄数本あると安心だと思う。
コースタイム
1日目
駐車スペース7:10―入渓7:20―白滝12:00―鞍部13:20―吉原沢大滝14:00―金蔵沢出合17:30
2日目
起床5:00―出発6:00―砥沢川出合?10:30―湖岸道12:00―笠堀ダム15:00―駐車スペース17:30
装備
ラバーソール靴、50mロープ、カム・ハーケン