上信越・越後の沢

平ヶ岳 平ヶ岳先ノ沢(二岐川本流)

ゴルジュと滝が連続する明るい沢。

全体的に濡れるので真夏に最適!

中ノ岐川 平ヶ岳先ノ沢 遡行記録

2023/8/11-12 1泊2日 晴れ/晴れ後曇り

メンバー:ケーシ、シュカ、他2名

遡行グレード:3級上

台風直撃前に前回の鳥海山メンバーで泊まり沢へ。
以前、中ノ岐林道を歩いている時に見えた出合のナメに感動し、気になっていた平ヶ岳先ノ沢へ行くことになった。


雨池橋から出発。少し林道を歩く。


中ノ岐川の大ナメが見えた辺りから入渓する。
川幅一杯にナメ床が広がり、素晴らしい景観。林道では気にならなかったが、沢にはアブが大量発生しており、足早に出合まで進む。


二岐川の出合に到着。中ノ岐林道を歩いた事がある人ならば一度はこの出合のナメ床を見たことがあるはず。


出合の美しい100mナメ。
この沢は左岸に林道が走っており、これによって下部をパスすることが出来るが、
ここのナメを歩かないのは勿体ない。是非下部から遡行しよう。


振り返る。
依然アブの猛攻は酷いが、それもあまり気にならないくらい素晴らしいところだ。


ナメが終わるとゴルジュ状になる。


いきなり泳ぎもアリ。


2段8mは直登出来ず。右岸から巻く。


沢に下りると再びナメ。


序盤から中々良い渓相が続く。


ナメが終わるとゴルジュとゴーロが交互に出てくる。あまり退屈せずに歩ける。


途中、壊れた橋があった。これ以降、ジョウ沢出合まで何回か橋下を通過する。

 しばらく穏やかな沢を進む。 


たまに出てくるナメが綺麗。


プチゴルジュもある。


下部は非常に長いが、ゴーロが少ないので退屈せずに歩ける。


ゴルジュを抜けると日が差してきた。


美渓。


各々好きなところを登る。


小滝が続く。釜はどこも大きく深い。  

ナメとゴルジュが交互に現れる。

 前半部最後のナメ。 写真をかなり省いたが、ここまで結構長い。


ようやく滝らしい滝が出てきた。この6m滝は右のバンドから巻き気味に登る。


この後、しばらく進むとようやくジョウ沢出合。
2泊の場合はジョウ沢で泊まっても良いだろう。我々は先を急ぐ。何とか今日中に1400mくらいまで標高を上げておきたいところだ。


ジョウ沢を過ぎると滝が連続する。5m滝は淵を泳いで滝に取り付く。


流心右をシャワクラで突破。


次の滝は一見登れなそうに見えるが…。


滝裏のクラックを斜上して水圧に抗い突破出来た。後続はゴボウで登ってもらった。


沢は徐々にゴルジュ状に変化。と言っても明るく開けていて威圧感はない。


小滝が連続。泳いで突破を繰り返す。


突っ張り多用。


予想以上に水に濡れる。これは真夏でないと寒さにやられそうだ。


楽しく登っていると6段50m滝が現れる。


快適に直登。


V字ゴルジュが続く。雪渓があると結構厄介な感じ。


5m滝は左から登る。見た目より簡単。


さらに進むとほぼ1:1の水量比で右からタンスノ沢が出合う。
本流は二つ滝をかけているが、どちらも巻き気味に通過。


本流からタンスノ沢を眺める。


そしてこの沢のハイライトである4段60m滝に到着。
どこからも登れそうな感じだ。


1段目は右の乾いたところから登り、2段目は水線突破。


3段目以降も色々なルートがとれそうだ。


我々は左のルンゼっぽいところから登る。


4段目は乾いたところを登って滝上へ。


続く6m滝は登れそうな感じがしたが、奥に絶望的な滝が見えたので一緒に巻いた。


そろそろテン場を探したいところだが、ゴルジュが中々終わらない。
 
少しゴルジュも落ち着いたかな?


と思いきやまだまだゴルジュは終わらず。結構先まで続いている。


途中、河原状になったところに大量の薪があったので、まだゴルジュは続いているが、
誘惑に負けてここで本日の行動終了。
時間はまだ14:30!とても健全な時間だ。ゆっくり焚火をして就寝。


翌朝。いきなりゴルジュからスタート。


覚悟を決めて泳ぐ。


ゴルジュ地形が緩むと小滝が連続する。


登っても登っても出てくる。
 
ここら辺の滝はどれも快適に登れる。


co1539二俣に到着。ここは左へ。


左俣に入ると小さなナメが続く。もう終わりかな?と思いきや…。


再び滝が連続し始める。


この辺から厄介な滝が続く。お助けもらったり、巻いたりで突破した。


どこも一筋縄では通過させてくれない。結構体力を吸われる。


もうお腹いっぱい。。


最後のナメ。ここからco1720二俣を左に入る。


すっかり水量も減り源頭の雰囲気。だが、滝が出てくる出てくる。


急峻な地形に悪めの滝が続く。


最後の残置があった滝はシュカがノーロープで登り、後続は荷上げして空身で登った。
ここから左の沢筋にトラバースして最後の詰めに入る。


急峻な沢型を忠実に辿り高度を稼ぐ。沢型が明瞭なため、藪の下を進めて楽チン。


沢型の終点は小さな草原?になっていた。


最後に10分程密藪に入って藪を漕いで行くと…。


池ノ岳の湿原に飛び出した!正面には平ヶ岳。素晴らしいフィナーレ!

池ノ岳で休憩後、恋ノ岐下降の2人と別れ、我々はプリンスルートを下山。
中ノ岐林道でアブの猛襲を受けながら、長い林道を歩いて駐車スペースへ帰還した。

平ヶ岳先ノ沢は途切れることなく滝が続き、明るく渓相も良い。隣の恋ノ岐川の上位互換と言った印象。
予想以上に濡れる箇所が多く、夏向きの沢だと思う。雪渓がある場合はゴルジュの通過に難儀するかも。

コースタイム

1日目
雨池橋6:30―入渓6:50―ジョウ沢出合11:00―co1420テン場14:30

2日目
出発6:30―co1539二俣7:30―池ノ岳10:30―雨池橋15:30

装備

ラバーソール靴、30mロープ、カム・ハーケン