「井戸の底のような」と例えられるゴルジュを有する沢。
出だしは河原歩きだが、左俣に入ってからはゴルジュ内に多くの小滝をかける。
ほとんどの滝が直登可能で、稜線まで滝登りがつづく、登攀好きにはイチオシの沢!
荒川水系 金目川左俣 遡行記録
2018/08/18-19 1泊2日 両日晴れ
遡行グレード:4級
メンバー:シュカ、ケーシ、他1名
道の駅白い森おぐにで前泊。車の横でごろ寝していたら、警察に起こされた!
「最近クマが出た」「トラックにひかれる」という理由で車の中で寝るよう注意を受けた。
しぶしぶハスラーに大人3人乗り込み、変な体勢で無理やり横になり寝る・・・
ろくに寝れないまま翌朝、下山地点となる祝瓶山登山口に車を走らせるが、なんと前々日の大雨で道が崩壊したとのこと。登山口まで車が入れず、数キロ手前の通行止め地点に駐車。
なんとも幸先が悪いスタートとなったが、予約していたタクシーで入渓地点まで向かう。
![大岩地帯](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/09/P1130944.jpg)
入渓直後は大岩がゴロゴロしていて地味に歩きづらい。1時間ほどで歩きやすくなる。
![入渓直後](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130954.jpg)
渓相が変わり、明るく穏やかな河原歩きになる。魚影もあったが、今回はゴルジュで時間が取られる可能性を考え、釣り竿は持ってきておらず・・・。
![最初の滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130961.jpg)
入渓から2時間ほどで、ようやく最初の滝らしい小滝。白い岩肌が美しい。
![魚留の滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130965.jpg)
ほどなくして魚止めの滝。水流右から登る。
![逆くの字滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130971.jpg)
そのすぐ上に逆さくの字滝がつづき、これも右から登る。
これらの滝を越えると左俣・右俣を分ける二俣に到着。今回はここを左に入る。
右に入ると中俣、右俣とルートがとれるが、Web上の記録を見る限り、一番面白いのは左俣のようだ。
![左俣入ってすぐの小滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130976.jpg)
左俣に入ると両岸が狭まりゴルジュの様相へ。いよいよ楽しい区間の始まりだ!
![つっぱりで越える滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130977.jpg)
人が入るとその狭さがお分かりになるだろうか。両手を伸ばせば余裕で両岸に手が届く。
![ゴルジュは続く](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130983.jpg)
水が非常にきれい。腰まで、時には胸まで浸かって取り付く。
![連瀑](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130985.jpg)
水と戯れながらすすむ。まだ暑いからいいが、寒い時期には辛そうだ。
![狭い空間](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130987.jpg)
淵も深いのかと思いきや、意外と泳ぐような箇所は出てこない。ジャブジャブ歩いて行ける程度。
一見手こずりそうな滝だが、これもつっぱりムーブで越えていく。ゴルジュに入ってから楽しすぎて、無我夢中で登ってしまう!
![つっぱりムーブ](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130992.jpg)
こんな感じで軽快に登っていきます。岩はつるつるに磨かれていて、ラバーソールがバチ効き。
![釜を持った滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130995.jpg)
これは左からは行けず、釜を泳いで左岸にとりついて登った。
![登攀中](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1130996.jpg)
想像していたよりも険悪なゴルジュではなく、快適に越えていく。
![スリット](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140006.jpg)
狭いスリットに入り込む。その狭さ、ザックがつっかえる程!
![滑り台状滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140010.jpg)
フェルト底だとなかなかに苦労しそうなつっぱり滝。意外と空が見えるほどには明るい。井戸の底はまだか・・・?
![小休止](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140022.jpg)
ゴルジュがいったん終わり、一休み。緩急のバランスが素晴らしい。
![井戸底突入](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140028.jpg)
ついに!井戸底のようなゴルジュに突入!写真では伝わりにくいが、確かにこれまでよりも、狭くて暗い。
![最峡部](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/09/P1140033.jpg)
流木が引っ掛かった滝。この滝が一番狭かったかな?
![最狭部とりつき](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140034.jpg)
泳いでつっぱりでよじ登る。
![井戸底脱出!](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140038.jpg)
井戸底ゴルジュの最後の滝。
![井戸底脱出!](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140040.jpg)
井戸底ゴルジュ脱出!ラバーソールだからか、想定よりも簡単だったが・・・。いやー、大変面白かった!
![井戸底ゴルジュの先](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140055.jpg)
井戸底ゴルジュの先も、まだまだ狭い。こんな感じで両手が届く。
![左岸の立派な滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140060.jpg)
右手の枝沢に20mくらいの立派な滝がかかる。本流には大きな滝があまりないため、見ごたえがある。
![連瀑](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140064.jpg)
小滝が続きぐいぐい高度を上げてゆく。
![2段20m](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140065.jpg)
2段20mの滝。1段目は階段状で左から。2段目も水流左から行けそうだったが、完全にシャワーになりロープを出すのが面倒で巻いてしまった。
![落ち着いた渓相](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140080.jpg)
明るい渓相が続く。意外と早くゴルジュを抜けられたので、頑張ればこのまま稜線まで詰めあがれそうだったが、やはり沢の中で泊まりたい!時間は早いがここで行動終了とした。
![テンバ](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140081.jpg)
20m滝手前の右から小沢が合流する地点で幕営。増水したらアウトだが快適!全然明るいのだが、すかさず焚火。木を集めて夜まで楽しむ。
![](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140090.jpg)
翌日、小滝の連瀑帯突破からはじまる。いきなり冷たい水を浴びる。
![20m滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140097.jpg)
20m滝は右の草付きから巻き。朝イチで不安定な足元の高巻きは骨が折れる。
![5m?](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140106.jpg)
越えた先の5mほどの滝。右側から快適に直登!ここもシャワークライム。
![登攀中](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140107.jpg)
水流中にいいホールドがあるパターンが結構多い。濡れるのを嫌わずに行くほうが簡単。
![10m滝](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140127.jpg)
こんな感じの直瀑がいくつか続く。だんだんヌメリが出てくるので、ラバーだとスリップに注意。
![源頭部](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140130.jpg)
次第に水流が消え、源頭の様相になってゆく。連瀑の終わりに少々寂しさを感じながら進む。
![登山道合流](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140131.jpg)
2-30分ほどのヤブ漕ぎの後、稜線に飛び出る!目の前の山が祝瓶山。帰り道は反対側だが、記念にピークハントに向かう。
![祝瓶山山頂](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140132.jpg)
10分で山頂へ到着!こんな感じです。
![山頂からの景色](https://sawagurui.com/wp-content/uploads/2018/08/P1140138.jpg)
天気が最高で、とてもいい眺めをしばらく満喫・・・。自分たち以外に誰もおらず、久しぶりに山頂でゆっくりしてから下山。
コースタイム
1日目
8:00 入渓ー10:20~30 二俣ー11:30 井戸底ゴルジュー12:15 2段20m滝ー13:30テンバ
2日目
6:15発ー6:30 20m大滝高巻きー7:30 20m滝上ー9:00稜線ー9:10 祝瓶山山頂ー11:20 登山口ー12:00 駐車スペース
装備
ラバーソール靴・50mロープ(未使用)・カム類(未使用)・泊り用装備