秩父の険谷として名高い沢。
七ツ瀑ゴルジュの内部は厳しい滝が連続する。
荒川水系 川浦谷本谷 七ツ瀑ゴルジュ 遡行記録
2017/5/21 日帰り 晴れ
遡行グレード:2級上(七ツ瀑ゴルジュを除く)
メンバー:ケーシ、他1名
あまり登られていないゴルジュを登りに近場の沢へ。
どうやら、この沢の七ツ瀑ゴルジュには結構難しい滝がかかり、中に入ってしまえば突破するか敗退するかの二択しかないとのことだ。
まさに“悪絶”。沢ヤにとってこれほどそそられるワードは無い。
前日道の駅に集合し、前泊。当日は早めに起床し出発する。
途中で林道のゲートが閉まっているので、路肩に停めてスタートする。
釣り師の方が一名いらっしゃった。同じ沢なのだろうか。
林道を歩くと30分くらいで入渓地点の秩父橋に到着。
以前はここまで車で入れたようだ。
入渓後の渓相。
前半は鬱蒼としており、これから始まるゴルジュに若干不安を抱えながら歩を進める。
最初の連瀑帯に到着。2m,3m,6mと続いている。
ゴルジュ手前でさっきの釣り師おじさんに遭遇。快く先を譲ってもらった。
連瀑帯最後にかかる滝。登れないので右岸巻き。
小さめに巻いていく。あまり良くはない。残置有り。
側壁がかなり高くなってきた。
いよいよゴルジュの始まりか!?
七ツ瀑ゴルジュ入口に到着。写真はF1。右側を登る。ロープ不要。
右岸の絶壁を見上げると上空から謎のロープが垂れ下がっていた。
ゴルジュ内部へと入っていく。
すぐにF2が出現。想像よりも立っているが、右の凹角から登れそうである。
ここでゴルジュじゃんけんをして、勝利した相方がリードで取り付く。
前半は細かいホールドを拾いながら突っ張り気味に登り、後半は水流をトラバース。
無事にクリア。少し荷上げに時間がかかったが、2人とも登りきる。
続くF3は水流右からノーロープで。
ヌメっていて緊張したが、ホールドはしっかりしている。
F3を登ると威圧的な滝が姿を見せる。
一発で核心と分かる堂々とした風格だ。
核心のF4を滝下から見上げる。想像よりも遥かに大きい。
登攀ルートを探るが左の洞窟から登れそうな感じ。ヘッデンを付けて私リードで取り付く。
出だしの渋いトラバースをこなしてCS下へ。
ここから真っ暗な洞窟へと突っ込んでいく。
ヘッデンを照らすが、暗すぎるのか明るさが足りないのか…。
先が全然見えない&頭上からのシャワーでプロテクションを取るのも一苦労。
先の見えない恐怖に耐えつつも、チムニー状の箇所をバック&フットでこなす。
ようやく一息つける場所に飛び出した。
辺りを見回すと出口っぽい穴は少し先に見えるが、そこまでは結構リスキーなトラバースが必要そうな感じ。
おまけにヘッデンでは手元しか照らせないので、先行きが見えず。
ここで一旦降りることに。
一旦取り付きに戻り休憩後、あまり気のすすまない水流ラインを登る。
カンテ状の岩を回り込んでからが核心で、何度か行ったり来たりを繰り返しレイバックムーブで突破。
ここから水流沿いも登れそうだったが、消耗していたので左の水平クラックを登る。
見た目以上に狭く、ヘルメットは途中で外した。
無事に登りきり、ロープを大岩でFIXし、後続はユマール。
出口の穴っぽい箇所も見つけた。でも私の体では通れないかな…。
ゴルジュが終わってもまだ滝が続く。8m滝は左から。
その後の連瀑帯も快適に登れた。
ワサビ沢出合。後半は癒しの渓相が続く。
キレイな三連瀑。
この15m滝を巻いた所から平凡になるので、尾根に上がることにした。
急斜面を登り、登山道に到着。矢岳手前のコルから作業道を下降し、車に戻った。
下山は通常、左岸の作業道が使われることが多いようだが、時間に余裕があれば道がしっかりしているこちらの道がおすすめ。
コースタイム
7:00駐車スペース―7:30秩父橋―8:30七ツ瀑ゴルジュ入口―11:30ゴルジュ出口―13:00ワサビ沢出合―15:40登山道―18:00駐車スペース
装備
フェルトソール靴、フラットソール、50mロープ、カム、アブミ(未使用)